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DrupalCon Nara 2025 参加レポート

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集合写真


2025年11月17日(月)〜19日(水)に奈良県のホテル日航奈良にてDrupalCon Nara 2025が開催されました。
日本初開催となる今回のイベントには、世界各国から200名以上が参加しました。

DrupalConはアメリカとヨーロッパでは毎年開催されているDrupalコミュニティ最大のイベントです。アジアでの開催は2016年のインド、2024年のシンガポールに続く3回目となりました。

デジタルサーカスはExhibitorスポンサーとして参加した他、団長は登壇者としても参加し、団員もDrupalCon参加制度を使い数名が参加しました。
本記事ではその様子をお届けしたいと思います。

プレイベント

DrupalConは通常2〜3日間のセッションデーと最終日のコントリビューションデーで構成されますが、DrupalCon Naraではセッションデーの前にもソーシャルイベントが開催されました。
11月15日(土)にはEarly Arrival Drinksとして、早期到着者向けの交流会が奈良市内のカフェにて開催されました。16日(日)にはDrupalCon史上初となる、奈良市内全域を使ったDrupalCon Treasure Huntが開催されました。

Treasure Huntでは1〜3人のチームに分かれ、与えられた3時間の中でいかに多くポイントを取得できるかを競いました。タスクの内容は、特定の観光スポットや飲食店に行って写真を撮るといった「チェックポイント」と、「鹿にお辞儀をして鹿せんべいをあげる」といった「チャレンジ」の2種類があり、難易度に応じて得られるポイントが変わります。現地へ行かないと解くことのできないクイズなども盛り込まれており、チームメンバーと共に奈良を知り、楽しむことのできるイベントとなりました。
Treasure Huntの結果はセッションデー2日目のウェルカムセッションで発表され、優勝チームには賞品が授与されました。

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缶バッジやスコアシートなどの配布物
チームへの配布物一式
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スタッフと交流する参加者
巡回するスタッフと交流する参加者

セッションデー

本編1日目は、Welcomeセッションにて開幕しました。
イベント主催者からの挨拶やスポンサー紹介の他、奈良市長 仲川げん氏からもご挨拶をいただきました。

セッション1つ目は、DrupalCon恒例、「ドリスノート」とも呼ばれるDries Buytaert氏によるキーノートセッションでした。
Drupal創始者であるDries氏の基調講演では、通常Drupalの最新情報や今後の展望などがDries氏によって語られます。今回は前回のDrupalCon Viennaから1ヶ月程度しか経っていないということもあり、Pamela Barone氏によるQAセッションという形で実施されました。
セッションはPamela氏からの質問および事前に参加者より募集した質問をもとに進められ、Drupal CanvasやDrupal AIの進捗と展望と、変化の速い現代におけるDrupalのあり方などが語られました。
 

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セッションの様子
Drupal創始者Dries Buytaert氏によるQ&Aセッション


Dries氏によるセッションが終わると参加者全員の集合写真撮影が行われ、そこから3つのホールに分かれて合計17のセッションが行われました。

本編2日目は、Welcomeセッションが行われた後、Sharp Europeによるキーノートセッションが行われました。執行役員 Co-COO兼スマートワークプレイスビジネスグループ長の小林繁氏と、ヨーロッパ地域担当のプロダクトマネジメント兼マーケティング部門ディレクターであるJason Cort氏が登壇し、シャープの欧州部門が抱えてきた課題と、Drupalを活用してどのように課題を解決し、デジタルエコシステムを支えてきたかを発表しました。
その後は再度3つのホールに分かれ、この日は合計23のセッションが行われました。

デジタルサーカスブース&団長の登壇

今回デジタルサーカスはExhibitorスポンサーとしてブース出展し、ブースではRisleyのデモを実施しました。
国内外の方々にRisleyを知っていただく良い機会となりました。 

また、1日目にはデジタルサーカスの団長も登壇し、「First things to keep in mind when building a worldwide multi-site, multilingual site with Drupal(Drupalで全世界のマルチサイト、多言語サイトを構築するときに最初に気をつけること)」と題し、日本語・英語両方でセッションを行いました。
Drupal CMSやAIに関するセッションも同時間帯に行われていた中、会場いっぱいになるほど多くの方にご参加いただきました。
セッションはYouTubeでも公開されていますので、見逃した方はぜひご覧ください。

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セッションの様子
デジタルサーカス団長の発表の様子
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ブース写真
デジタルサーカスのブース

食事&ソーシャルイベント

各開催国ごとに異なる昼食や、セッションデーの夜に開催されるソーシャルイベントもDrupalConの魅力の1つです。

1〜3日目の昼食はビュッフェ形式で提供され、日ごとに異なる豊富な種類の料理を参加者同士交流しながら楽しみました。

1日目の夜はNetworking Partyの時間が用意され、セッション終了後はそのまま会場が交流の場となりました。久しぶりに会う仲間や初めて出会った仲間と共に、その日に行われたセッションやDrupalに対するこれまでの取り組み・今後の計画についてなど話す声が聞かれました。

2日目の夜はThank You After Partyとして奈良市内のカフェで開催され、本編成功の喜びを共にしました。終了後は、名残を惜しみながらお店をあとにする人、お店に残って引き続き会話を楽しむ人、場所を移して交流を続ける人など、それぞれの形で充実した時間を過ごしていました。

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ビュッフェ
ビュッフェ形式の昼食
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パーティーの様子
Thank You After Partyの様子

コントリビューションデー

DrupalConでは最終日が「コントリビューションデー」となり、1日通してDrupalプロジェクトへの貢献活動が行われます。
多くの場合DrupalConでの貢献活動やメンターからの説明は英語で行われますが、今回は一部の円卓に「日本語」と書かれた札が用意され、日本語のみでも取り組むことができる環境が用意されていました。
何度も参加している人はそれぞれ仲間を見つけて活動を進め、初めて参加する人や初心者の人はメンターに教わりながら貢献活動に取り組みました。
日本からの参加者も多く、日本語翻訳の課題についてのディスカッションも行われました。

そしてなんとこの日はDries Buytaert氏の誕生日。参加者全員でHappy Birthdayを歌い、ケーキが苦手なDries氏のためにお餅が用意されました。

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貢献活動に取り組む参加者
コントリビューションデーの様子
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お餅
バースデー餅

 

日本初開催ということもあり、200名以上の参加者のうち半数以上が日本からの参加者、半数近くが初めてのDrupalCon参加者となりました。
参加された皆さま、お疲れ様でした。
デジタルサーカスのブースにお越しいただいた方、団長のセッションにご参加いただいた方、ありがとうございました。

DrupalCon Nara 2025の様子は、YouTubeのDrupal Associationチャンネルやflickr DrupalCon Nara 2025 Officialでも公開されています。ぜひご覧ください。

残念ながら次回のDrupalCon Asia開催については未決定とのことでしたが、DrupalCamp Tokyoが来年6月に開催されることが発表されています。
デジタルサーカスは今後も皆さまと共にDrupalコミュニティを盛り上げていけるよう取り組んでまいります。
 

一部画像出典:flickr DrupalCon Nara 2025 Official